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無料のおもしろネタ画像『デコじろう』用アイコン02 ハイブリット   

とてもマニアックなメモなので、あしからず。
また、資料を検討したものではなく推察、印象ですので、
間違っていることもあると思います。

東南アジアの多くの国は植民地時代を経験してる。
そんな時代に建てられたコロニアル建築を少し観察すると、
西洋の様式が東南アジアの蒸暑な気候に対峙し、
それに適応するために様々な建築的工夫を試みているのだと気づく。

折衷様式の美しさもさることながら、その環境工学的な意義は今後再評価が必要かもしれません。



The Ruins of St.Paul's

聖ポール天主堂跡 (Ruinas de S. Paulo)
ここは観光地としては超有名で、マカオに行ったら行かなきゃいけない?場所だ。
もとは1602年にイエズス会によって建てられた教会である。1835年、台風にともなう火災によって正面(南)のファサードだけが焼け残り、今はユネスコの世界遺産として残されている。

という簡単な背景をさらっと聞いていても、疑問に思うことがある。

なんで、ファサードだけ残ったのか?

そのきれいな壁のヘンテコな彫刻をみてお~ってなるのだけど、頭の隅にそんなことをとめながら次に。

lgreja de S.Domingos

lgreja de S.Domingos

聖ドミニコ教会 (lgreja de S.Domingos)
現存しているものは1828年に建てられた教会。ヨーロッパにみられる教会のファサードと同じようだけど、開け閉めできる窓があるという点が決定的に違う。窓があるということは、自然の光と風が入るということ。それをコントロールするための鎧戸(shutter door)がある。
ファサードのみならず、側面の壁にもたくさんの窓やドアがあり、自然の光と風が入ってくる。
西欧の教会の薄暗く、ヒンヤリした体感とは全くちがう感じ。明るく、風通しがいい教会。そんな特徴。

もうひとつ。
教会といえば、アーチの架構。それがここでは、天井がツルっと真っすぐ。
というか、小屋裏がある模様。

そして天井に装飾的な換気口が廻らされている。

建物の壁や柱たちはRC。架構は木造?

そんなハイブリットな構造なのだ。
なぜ、そのような形式になったのか。
温熱環境的な合理性を考えてのことなのか。

ま、それはそれとして。

なるほど、そう考えると、先の疑問も解決。

聖ポール天主堂跡はファサードだけ石造り。あとは木造。だからファサードだけを残してあとは焼失したのか?

この建物のもともとの姿を知りたくなった。
でも、資料を探すにも英語がおっくうで、、、。また今度にしようと。

石と木のハイブリット構造。これって東南アジアでは一般的なのだろうか。


香港・マカオで訪れた教会をみてみる。


lgreja da Se Catedral

lgreja da Se Catedral

lgreja da Se Catedral

The Cathedral Church of Macau and Bishop's Palace (カテドラル)
originally /1576年 木造, rebuild/1849, rebuild /1937 concrete
basillica style


St Augustine Church Macau

St Augustine Church MacauDoes anyone know a proper name or detailed information of this ventilation-slit?

St Augustine Church Macau
木造の天井
天井の換気用スリット

望徳聖母堂

pivoted windowpivoted window


Church of St. Lazarus (聖ラザロ教会)
回転する高窓
ヴォールト天井


St John's Cathedral

St John's Cathedral

St John's Cathedral, Hong Kong
木造の屋根とRCのハイブリット

by toyosakihiroki | 2009-09-20 01:25 | 建築

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